これから法人成り(会社等の設立)を考えている方へ
取引先との関係
自ら起業して事業をする場合、当然取引相手が生じます。取引相手が会社組織などの法人の場合、その取引相手によっては、信用の問題で個人事業者とは取引しないので会社組織にして欲しいという要請があります。
その際、まず最初にイメージするのが、個人事業の株式会社化(いわゆる法人成り)です。
株式会社は最低資本金制度の撤廃により資本金1円からでも設立できますので設立の際多額の資本金を用意しなくても設立が可能です。ところが、見えない費用ですが、設立には以下のような費用がかかります。
①定款(その会社のルールを定めた文書)に貼る印紙代
4万円
②上記定款を公証役場で認証してもらう手数料
約5万円
③法務局で登録の際かかる登録免許税
15万円
④司法書士報酬(本人申請の際は不要)
各事務所によって異なる
合計 約24万円+司法書士報酬
結構な費用だと思います。
ところが、会社法(平成18年5月施行)により合同会社の制度が創設され、この合同会社は、株式会社設立に比べかなり安く設立することができます。
合同会社設立の費用
1項のところで述べたとおり、株式会社設立には、仮に全て自分で手続きしたとしても、最低約24万円の費用がかかります。ところが合同会社の場合全て自分で手続きしたと仮定すると
①定款(その会社のルールを定めた文書)に貼る印紙代
4万円
②上記定款を公証役場で認証してもらう手数料
不要
③法務局で登録の際かかる登録免許税
6万円
合計 10万円【株式会社設立より14万円ほど安上がり】
の費用がかかります。自分で手続きをしても10万円かかるということです。
合同会社設立の当法人の報酬について
さて、前項で自分で手続きをしても10万円かかるという話をしましたが、設立登記申請をインターネット申請し、定款を電子文書で作ることの出来る環境があれば話は別です。
定款を電子文書で作成した場合4万円の印紙代はかかりません。
当法人では、定款を電子文書とし、4万円分の印紙代を抑えその分を設立に要する報酬の一部としていただくことにしました。
その結果、当法人で手続きをした場合の登録免許税、諸費用及び司法書士報酬の合計は、
登録免許税(6万円)+定款印紙代(0円)+通信費(1500円)+登記完了後の登記事項証明書(印紙480円+手数料550円)+司法書士報酬(66,000円)=合計128,530円 となります。
自分で手続きしても10万円、司法書士に依頼しても13万円弱と差額3万円弱で合同会社設立の手間を省くことができます。
株式会社よりも少ない費用で合同会社が作れます。会社設立の際には合同会社の設立も検討してみてはいかがでしょうか。